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記憶(覚える・思い出す)のうち,“覚える”を司るのが脳の「海馬」と呼ばれる領域.この海馬における記憶メカニズムの解明に携わっている研究者が,現在までの到達点をわかりやすく概説したのが本書だ.
海馬は“古い”.すなわち進化論的に下等な哺乳類も持ち,それだけ重要な器官だ.だからというわけではないだろうが,海馬の脳細胞は,他にはない特性を持っている.
ただ,本書にある,脳とコンピュータの比較の話は,ヘタレのロボット屋としてはやや疑問に感じた.
後半ではいよいよ,海馬神経細胞の電気生理学的機構に言及していく.著者はこの分野の専門家で,海馬における長期増強(long-term potentiation LPT)を起きやすくする薬の研究開発に従事している. 6章では記憶力の鍛え方を挙げているが,分量的にも話の流れからも,これはおまけだろう.タイトルはこの章を真っ先に連想させてしまう(本当は意味が違うのだが).もう少しタイトルを考えて欲しかった.
略歴を見て知ったが,この人出身高校が僕と同じだ.4歳年上.3年後に自分は本を一冊書けるか?無理だな.
閑話休題. |
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| はじめに | 5 | |
| 第1章 | 脳科学から見た記憶 | 15 |
| 第2章 | 記憶の司令塔「海馬」 | 39 |
| 第3章 | 脳とコンピュータはどちらが優秀なのか? | 91 |
| 第4章 | 「可塑性」――脳が記憶できるわけ | 127 |
| 第5章 | 脳のメモリー素子「LTP」 | 157 |
| 第6章 | 科学的に記憶力を鍛えよう | 185 |
| 第7章 | 記憶力を増強する魔法の薬 | 225 |
| 第8章 | 脳科学の未来 | 247 |
| おわりに | 265 | |
| 参考文献 | 268 | |
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